すっかり春になりましたが、冬物の大変面白い、大掛かりなリメイクをさせて頂きました。
80年代のお品かと思われます。この時代特有の大きな肩パットにエレガント過ぎるほどのAラインのシルエット。素材は上質なカシミアにロシアンセーブルのお襟が付いています。
当時お目にかかってはおりませんが、私がお会いしている「今現在」のお客様は、エルメスやブルネロクチネリなど上質ですが、程よいデザインの遊び心をシンプルでカジュアルにまとめるそんなものを好んでお召しのイメージ。
「良いものなので捨てられないけれど、今はとても着られない!どうにかならない?!」とのご依頼でございました。
有難くも『お任せする』と仰って下さいましたので思い切って全然違う、デザインのカジュアルな物へのリメイクをご提案をさせて頂きました。
デザイン画数点の中からお客様がお選びくださいましたのが、「フード付きのジップアップリブブルゾン、フードの内側セーブル仕立て」でございました!
お客様の「今」の感覚で楽しんでお召し頂ける「今」のお客様に相応しいお洋服に生まれ変わり、とてもお似合いで、お喜び頂けたのではと思います。
思い切ったチャレンジをお任せくださったお客様のお気持ちに応える事はプレッシャーながらも大変楽しい、お仕事でございました!
大切で高価なお洋服を「任せる」と仰ってくださるお客様の懐の深さ、こういうお客様に我々職人は育てられるのだと思います。誠にありがとうございます!
サロンオーナー 庄司 博美
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